大阪人の東京子育て

おもしろいこと言えない大阪出身者の子育て備忘録

アウトサイダーに対する意識

私の親は私と年子の弟を真面目に育てた。1年生から朝ごはんは自分で準備する、学校の準備も自分で。手伝い(親のコーヒー、風呂洗いとか当番制)、帰ったら言われなくてもまず宿題をする。習い事はピアノ、プールと週3回そろばん。8時就寝。

これが当たり前だったのでこんなもんだと思ってたけど、学校が遠いのもあって今思うとけっこうしんどかった気がする。

長期休みには数家族で海・川・プール色んなところへ行ったし、バーベキューをしたりキャンプへ行ったり、祖父母宅ではいとこたちが集まったり楽しかったこともたくさんあったけど。

こんな風に育った私は普通以外の耐性がなく、宿題をしないような子はおかしいと思ってたし、万引きもしたことがない。大声を出してる人やホームレスは怖かった。

意識が変わったのは働きだしてから。同期の女の子はホームレスを見る度「自由人」と言う。街中で歌ってるオッサンがいたら「やってるな~笑」。私にしたら目に入らないようにする存在に目を留める。

ルームシェアするほど仲良かったので、一緒にいるうちに影響されたのか、マジメにちゃんとする以外の部分に面白さがあると思うようになってきた。

昔、誰かがテレビで「大阪のお笑い文化てのは普通やったら爪弾きにされるようなまともじゃない人も笑うことで居場所を作ってる。」と言ってた。庶民の知恵やとも言うてた気がする。(誰かは忘れたけど、上岡龍太郎あたりが言いそうよな)

そんな考え方もあるんかと印象に残ってて、確かに明らかにおかしいけどおもろがられてる芸人は山程いるし、「どうしょうもないやっちゃけどつこたろか」というのは庶民の中でもようある話に思う。

長々書いたけど、言いたいのは対岸から正論で責めるよりおもしろがろうやということ。清廉潔白な人間なんかおらんし、そうじゃない部分に人間味が出るんやから。

自分もついクソ真面目に批判するし、おもしろがるのを忘れてウンザリしがちなので書いといた。