大阪人の東京子育て

おもしろいこと言えない大阪出身者の子育て備忘録

『利他とは何か』と夫にどう理解してもらうか

誰かが「普段読まないものを読んでみようと選んだ」と書いてた本。私も自ら手に取ることはなさそうと思って読んでみた。40~50代の学者や小説家の共著だけど、各々好き勝手書いてて、最後に無理やり利他に結びつけてたり、どこが利他なんやろう?というのもあった。要するに私には難しかった。

ただ、その中で「はじめに」も書いている伊藤亜紗さんの文章に気になる箇所があった。

「利他が他者を支配することにつながる」という内容で、具体的には障がい者認知症患者が、全てを先回りにされる、助けてと言ってないのに助ける人が多くイライラする、「弁当を開けて割り箸を割って渡す」ようなできることまでされることが本人の自立を奪ってる。

これ、子どもも同じだ。

写真家でがん患者の幡野広志さんも、親が先回りして子どもに失敗させないことを「優しい虐待」「失敗する権利を奪ってる」と言っていて、読んだ当時とても納得し、私が前回「過保護をやめる」と書いたのもこういう考えがベースになってると思う。

さて先日、ぼんが出がけに保育園バッグに「スプーン入れ忘れた!」と言ったんです。そしたら夫が「入れたよ」。

ゾッとした。

夫はもともと失敗しない方がいい、口を出して失敗を回避できるならそうした方がいい、という考え方で、何回か話したけど納得してもらうことができなかった。

まぁ私もつい自分でやってしまうことは多々あるので大きな声では言えないけど、子どもがすべきことを親がやってしまうのというはさっさと済ませたいだけのとても利己的な行動だと思った。このままでは責任感がなく、失敗を恐れて何もチャレンジできず、失敗してもリカバリーする方法がわからない子になると思う。ただ、これをどう腹落ちしてもらうか・・

ついでにさっさと済ませたいと言えば、食器洗いはたいてい私がやってるんだけど、夫は食器を運んだらそのままやり始めることがほとんどで、毎回私が「私がやるよ」と声をかけるハメになってるのがとてもストレス。

仕事でも人に渡せず自分で抱え込んで”回らない”と言ってるのでそういう人だとは思うけど、自分で何でもやって”自分ばっかり大変”と思われても居心地が悪い。

有難いことも多いし、これも「よかれと思って」だと思うので、言うと拗ねるし難しいなぁー・・